「AIでセールスライターは不要」説が間違いなワケ

AIでセールスコピーが書けるんだから、セールスライターはもういらないでしょ?

そう考え、コピー制作を内製化する企業が増えています。

確かに、優れたプロンプトさえ用意できれば、AIによってプロレベルのコピーが手に入るでしょう。

しかし、ひとつ見落としがあります。
それは、「プロもAIを使っている」という視点です。

比較すべきは、「AI × 素人」 vs 「AI × プロ」

「AI×素人」なら、AIを使わないプロに勝つこともあるでしょう。
しかし、「AI×素人」と「AI×プロ」ならどうなるか?
そう、後者に軍配が上がります。

あなたが使っているツールは、当然プロも使っています。
というよりも、プロのほうが何倍も死に物狂いで研究しています(死活問題ですからね)。

セールスライターなら、セールスコピーに関するプロンプトを研究します。

私自身もそうです。
リサーチから執筆まで、すべてをAIにさせることができます。それだけではなく、私が書いたコピーをより洗練させるためにも使っています。こうして、AIにただ書かせるコピーより遥か上のコピーを作っているのです。

ちなみに、私が使うセールスコピーの制作や編集で使うプロンプトは、1万字を超えています。

まずはAIを使ってテスト、続いてプロに頼め!

AIの最大の強みは、クオリティではありません。スピードです。
80点クオリティを1日にいくつも生成できます。そして、この強みが最も生きるのが「広告テスト」です。

・大量のコピー案を同時にテストできる
・当たりを見つける速度が格段に早まる

当たりを見つけたら、ブラッシュアップしていきます。

ここでプロにお願いをするのが理想です。

テストで得られたデータを渡せば、今以上のセールスコピーを作ってくれます。

90%の企業は「テスト」をせずに終わる

とはいえ、零細企業の90%は、AIでコピーを複数作ってもテストしません。
正確に言えばできないのです。

なぜなら、テストを成立させるには「万単位の母数(アクセス数)」が必要だからです。つまり、それなりの売上規模がなくてはいけません。

LP(ランディングページ)の効果を測定するには、数千PVが必要です。5本のコピーをテストしようと思えば、数万PVのトラフィックと、それに伴う広告費が求められます。

月100万円程度の規模では、テストを回す予算はありません。
結果として、「なんかAIが作ったコピーすごくね?!」とテストもせずに満足して終わるのです。せいぜい、今まで使っていた素人制作のLPと比較して、良し悪しを決める程度です。

AIにある絶対的な限界

AIはWeb上の膨大なデータを学習して、アウトプットをしています。
セールスコピーなら、Web上にあるLPが学習材料です。残念なことに、Webにある9割は「売れていないLP」。つまり、玉石混交な情報を学習してアウトプットしているわけです。

もしAIが成功したLPと背景情報(ターゲットや広告媒体、数値)だけを学習しているのなら、完璧なアウトプットになるでしょう。そうなったら、セールスライターは全員廃業です。

ですが、9割の失敗LPを学習しているため、80点止まりになってしまうのです。
残り20点を加えるために、現場で成功例を見てきたプロの視点が必要になります。

CVR 0.1%の重みを知っているか?

「AI×プロ」にお願いするのは、それなりの売上規模がある会社です。

たとえば、CVR2%のLPがあったとします。
このCVR2%をCVR2.2%へ高めるための投資は、売上規模によって判断が分かれます。

月100万円規模:「10%改善するのに数十万円の投資は怖いな」とおよび腰になる。
月1,000万円規模:「10%改善すれば月100万円プラスになる!」と積極的になる。

マーケティング施策では、改善箇所はいくつもあります。
広告文、広告クリエイティブ、オプトインLP、LINEステップ、販売LPなど。

もし、今挙げた5つをそれぞれ10%ずつ改善できたらどうなるか。

1.1 × 1.1 × 1.1 × 1.1 × 1.1 = 1.61

1ファネルだけで約61%も改善します。

複数のファネルを改善していけば、広告費を変えずに収益が2倍以上に伸びてきます。

「AIでいいんじゃね?」という思考は、この積み上げによる成長を放棄しているのと同じです。

私と長期契約してくれたクライアントの多くは、数億~数十億円規模です。これぐらいの規模になると、当然AIの研究もしています。それでもプロにお願いしてくるのは、そのほうが効果的であることを知っているからです。

事業が小さいからAIで満足するのか、AIで満足するから事業が小さいのか。
あなたはどちらだと思いますか?

AIが発展しても構造は何も変わらない

コピーを内製化する小規模企業と、投資対効果を考えてプロを雇う成長企業。

実はこれ、AIが誕生する前から同じです。
小規模企業は、セールスコピーに投資をしません。もったいないと考え、自分で勉強して書こうとします。

「AIでセールスコピーが書けるんだから、セールスライターはもういらなくね?」と考える企業のほとんどは、そもそもセールスライターにお金を使ったことがないはずです。

だから私は、AIでセールスライターの仕事がなくなる(ほとんどゼロになる)なんて考えていません。セールスコピーに投資をしない層がもっと投資しなくなるだけです。AIは「意識の差」をより鮮明にしただけなのです。

とはいえ、「ライターに仕事をお願いしようかどうしようか」という中間層はAIに転ぶため、全体的なパイは小さくなると予想します。

そして当然ですが、AIを超える出力ができないセールスライターは生き残れません。
トップ1%またはマーケティング全体を総括できるマーケッターへ転身できたライターだけが生き残るでしょう。

まとめ

「AIでセールスライターは不要」説が間違いなワケ。
その答えは、「ほとんど何も変わらないから」です。

より高い成果を求める企業は、いつの時代も「一枚上のプロ」を探し出します。

もしあなたが、AIが生成する「80点」のコピーで満足することなく、「120点」の結果を求めているのなら、何をすべきか分かりますね……。

ちなみに、「AI×プロ」は、今、あなたの目の前にいます。

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この記事を書いた人

深井貴明のアバター 深井貴明 セールスコピーライター

広島県在住。
1999年から2009年までの約10年間、飲料水・化粧品・医薬部外品・エコ商品などの製造販売会社に勤務。在職中にコピーライティングと出合い、実践と研究を重ねる。FAXDMだけで90日間に1,533件の新規顧客を開拓し、DMのみで1億円の売上を達成するなど、数々の成果を上げる。

2009年より、セールスコピーライター兼コンサルタントとして独立。東証上場企業をはじめ、非上場の大手企業やアフィリエイト専門会社の専属コピーライターとして活動。また、個人事業主から中堅企業まで幅広く広告・販促物の制作を手がけている。

単なるライティングにとどまらず、常にマーケティング戦略の見直しから取り組み、成果へとつながる言葉を生み出すことを信条としている。