【申込殺到!】 反応率の高いFAXDMの作り方と成功事例

知っている人は知っている、ドル箱の販促ツール。それがFAXDMです。
たった1日で100件の新規開拓も不可能ではありません。実際私は1日200件以上を新規開拓した経験があります。やろうと思えば、一日に300件でも500件でも新規開拓できます(まとめてやらないのは、事務処理が間に合わなくなるから)。

FAXDMの原稿を作り続けて18年。これまで培ってきたノウハウを本記事にギュッと詰め込みました。本記事を参考にFAXDMを実践していただければ、FAX機が新規客製造機に見えてくるはずです。

この記事を書いた人
セールスコピーライター
深井 貴明

広島県在中。
1999年~2009年の約10年間、飲料水、化粧品、医薬部外品、エコ商品などを製造販売する会社に勤務。そこでコピーライティングに出合い、実践と研究を繰り返す。FAXDMだけで90日間に1,533件を新規開拓、2,000件に満たないリストから1億円を売り上げるなどの成果をあげる。
2009年からセールスコピーライター&コンサルタントとして活動を始める。東証上場企業、非上場の大手企業、アフィリエイト専門会社の専属コピーライターとして従事。ほか、個人事業主から中堅企業までの広告・販促物制作に携わる。
「進化心理学×行動経済学」の知見をセールスライティングに落とし込んだ独自の理論を提唱している。

目次

FAXDMのメリットとデメリット

それでは、FAXDMのメリットとデメリットをご紹介します。

FAXDMの3つのメリット

1.安い

何と言っても安さ、安さです! 1通5円で送信ができます。

10,000件に送信してもたったの5万円。アナログ媒体でこれほど安く広告物を配れる媒体は、ほかにありません。デジタル媒体まで広げてみても、FAXDMに匹敵するのはメールDMぐらいです。

アナログ媒体はデジタル媒体と比べてコストが高いと思われていますが、そんなことはありません。デジタル広告がコスト高になりつつあるため、コスト低を続けているアナログ媒体のほうが相対的に安くなっています。アナログに回帰する時期だと気づいている人だけが、ひっそりとひと稼ぎしているのです。

2.即効性がある

リストが数万件あろうが1日で送信できるのがFAXDMの強みです。
1万件のリストを2,500件ずつに分けて送信すれば、ABテストも可能です。すぐに最適解が見つかります。Web上で1ヶ月以上かけてABテストしているのが馬鹿らしく思えるほどです。

FAXDMを試してからネット広告を始めるのも手です。
FAXDMでABテストをして反応の高いコピーやオファー、見せ方を見つけます。それをネット広告に反映するのです。そのほうが早く、それも安く正解にたどり着けるはずです。

媒体が持つそれぞれの特徴を活かすのもマーケティングです。

3.簡単

FAXDMの原稿を作ったら、後は原稿を配信業者に渡すだけ。ほかにすることは何もありません。

私は様々な広告媒体に携わってきましたが、これほど手間のかからない広告媒体を知りません。Web・SNS広告を設定するより何倍も簡単です。

FAXDMの2つのデメリット

FAXDMはいいことばかりではありません。制約やデメリットもあります。

1.BtoB限定

法律上、FAXDMを送信できる先は事業者に限られます。必然的にBtoB限定の媒体になります。もしあなたがBtoCのビジネスを営んでいるなら、このページはもう閉じてください。ここまで読ませてしまい、申し訳ありません。

2.クレームが多い

FAXDMが持つ唯一の、そして最大のデメリットは、クレームです。
送信数に比例してその数も増えます。電話口で怒鳴られることもしばしば。

仕方ありません。相手方の紙とインクを使い、広告物を流しているのですから。腹を立てる人がいるのも当然です。このクレームに心が折れて、FAXDMを止めてしまう人も少なくありません。

後述しますが、クレームを最小限にする方法やクレーム電話を受けずに済む方法もあります。これらの方法を使えば、精神ダメージは減らせるでしょう。

FAXDMの成功基準

FAXDMは、どれぐらいの反応があったら成功と言えるのか。その基準をお伝えします。

無料オファーなら0.1~0.3%

無料オファーの反応率は0.1~0.3%が相場です。つまり、10,000件送信して返ってくるのが10~30件です。1通5円だとして、CPAは5,000円~1,666円になります。

思ったよりも反応率が低いなと思われるかも知れませんが、あくまでも相場です。1%以上の反応を得ることも珍しくはありません。

有料オファーなら0.05~0.1%

FAXDMは、無料オファーでリストを集める2ステップマーケティングが基本です。例外的に有料オファーを売る1ステップマーケティングができるものもあります。それは、事業所で使われる消耗品やランニングコスト、イベントに関わるものです。たとえば、コピー用紙やハウスクリーニング、忘年会などがそうです。

有料オファーの場合、反応率は0.05~0.1%が相場です。つまり、10,000件送信して返ってくるのが5件~10件です。1通5円だとして、CPOは10,000円~5,000円になります。利益率が10,000円以上ならコストはすぐに回収できます。

FAXDMが成功する3つの前提条件

FAXDMの成否は、3つの前提条件によってほぼ決まります。前提条件が揃っていなければ、どんなに優れた原稿を作ったとしても上手くいきません。では、その3つとは何なのか。説明します。

1.ターゲットが小規模事業者

従業員が何十人もいるような会社にFAXDMを送っても反応は期待できません。決裁者の手に渡る前に従業員の手によってゴミ箱へ捨てられてしまうからです。

従業員が数人程度の会社なら、決裁者が手に取る確率が上がります。そうなれば必然的に反応率も上がります。

つまり、狙うは小規模事業者が多い業界です。

2.リストが数万件

FAXDMは、大成功して反応率1%~2%という世界です。数百件、数千件と新規開拓したければ、送信先リストは数万件はほしいところです。

加えて、新陳代謝の激しい業界も美味しいです。リスト数が同じでも、常に新しいリストが加わっている状態だからです。FAXDMを定期的に送っても反応を維持できます。

3.リストがメンテナンスされている配信業者

FAXDM配信業者が持っているリストは、皆同じというわけではありません。
メンテナンスをしっかりしているところと、そうでないところがあります。後者にお願いしてしまうと、お金を無駄にするどころか、クレームの数まで増えてしまいます。

私も昔、飲食店へ送るようFAX配信業者にお願いしたにもかかわらず、広告代理店に届いていたことがありました。「私の会社でもFAXDMの配信をしているので、弊社を利用しませんか?」と言われ、屈辱的だったのを今でも覚えています。

FAXDM原稿の作り方 9つのポイントと成功事例

いよいよ、FAXDMの原稿の作り方に入ります。
当然ですが、原稿が悪ければ高い反応は得られません。

原稿の作り方にはコツがあります。このコツに沿って書いていけば、大きく外すことはないでしょう。まずは成功事例(原稿)を3つご紹介します。

A原稿
反応率1.8%
A原稿
反応率1.8%
A原稿
反応率1%

この原稿に隠された9つのポイントを説明します。

1.セールスレターにする

FAXDMの原稿は、セールスレターと言われる形にしてください。「なにか手紙(書類)が届いた」と思われ、一読してもらいやすくなります。

一方、写真や画像、デザイン中心の原稿だと速攻捨てられます。「チラシが届いた」と思われるからです。

2.キャッチコピーとサブコピーの書き方

反応が取れるコピーのテンプレートがあります。これに沿って書けば、大きく外すことはないでしょう。

キャッチコピー:「◯◯で悩んでいる△△の方へ」
◯◯にはニーズ、△△にはターゲット(業種)を入れる。


サブコピー:「▢▢を無料進呈します。■■限定です」
▢▢には特典、■■には限定(数or期間)を入れる。

このテンプレート通りに作ったのが、先程お見せしたA原稿です。もう一度お見せしますね。

ご紹介したテンプレートは、FAXDMに限らずほかの媒体でも使える、使い勝手の良いものです。キャッチコピーに迷ったら、これさえ使っておけば間違いありません。

ほかにもキャッチコピーを知りたければ、下記の記事を参考にしてください。
関連記事:キャッチコピー35の型を購入意欲別に分類してみた

3.魅力的なオファーを用意する

無料進呈するものがオファーになります。このオファーが魅力的かどうかによって、お客の食いつきは変わってきます。ですから、オファーは絶対に手を抜いてはいけません。満足度の高いオファーを提供できれば、バックエンド商品も売りやすくなります。

間違ってもオファーを実物以上に魅力的に見せないでください。申し込んだ人の期待を裏切ることになり、バックエンド商品も売りづらくなります。

FAXDMの原稿は、オファーの価値を伝えるためにあります。オファーの弱さはコピーでは補えませんし、補っても駄目なのです。

4.画像を使う

のり弁のような文字だらけの原稿だと読む気が失せてしまいます。精読率を高めるためにも、オファーの画像は載せるようにしてください。

オファー以外にも、もう1枚画像があっても構いません。ただし、3枚以上になるとチラシっぽくなっていきます。気をつけながら作り込んでください。

5.限定性をうたう

オファーは必ず限定にしてください。それだけで反応率は倍になります。

限定は、「数量」か「期間」です。
数量なら30個(件)、期間なら3日間の限定がベストです。

数量が30個(件)なのは、ぱっと見の印象がいいからです。10個だと少すぎて、50個だと多すぎます。30個(件)が丁度いいのです。また、「このFAXDMは、◯◯地方の△△会社 5,000社にお送りしています」と書いておくのも有効です。送信した具体的な地域と数を伝えることで焦燥感を煽れます。

期間が3日間なのは、長すぎず短すぎないからです。また、「◯月◯日23時59分まで」といった書き方も有効です。締め切りの具体的な日時を伝えることで焦燥感を煽れます。

6.返信先のFAX番号は大きく

返信先のFAX番号は大きく目立つように表記しましょう。

レスポンス広告では知られた事実ですが、申し込み先(今回ならFAXDMの番号)は目立つほど反応は良くなります。FAXDMも例に漏れません。

返信先のFAX番号は、本文と申し込み記入欄の間に表記します。できれば、ヘッダーにも載せておいてください。FAX機に差し込んだ時、FAX番号がヘッダーに書かれていれば、番号を見ながらダイヤルできます。

さらに、FAXDM番号の横にFAX機のアイコンを載せておくといいです。視覚的にも返信先だとわかります。

【無料のFAX画像】
https://www.silhouette-illust.com/?s=FAX
https://icooon-mono.com/?s=FAX

【有料のFAX画像】
https://pixta.jp/illustration/3715638
https://pixta.jp/illustration/31232438

7.申し込み欄は少なく、広くする

申し込み記入欄の記入項目は最小限にしてください。記入項目が増えるほど億劫になり、決裁者がペンを取らなくなります。

記入項目は、「会社名」「担当者名」「住所」「電話番号」の4つあれば十分です。「メールアドレス」や「URL」は不要です。「FAX番号」も不要です。こちらから送っているので調べればわかります。

申し込み記入欄も広くしてください。記入欄が狭いとこれもまた書くのが億劫になります。

原稿ができたら、一度自分でプリントアウトして試し書きをしてください。

8.最後のひと押しを言う

「今すぐペンを取ってご記入を!」といった行動を促す言葉は効果があります。ほかにも、注意書きのように「前回送信した際は、6時間で限定分の申し込みがありました」とちらっと書くのも手です。

行動経済学で有名な事例があります。
TVショッピングでMCが言う「オペレーターがお待ちしています、お電話ください」の言葉を次のように変えたら、売上が2倍になったのです。「お電話がつながらない時は、おかけ直しください」。

この言葉を聞いた人は何を想像したのでしょうか。きっと、ひっきりなしに電話が鳴っている様子を思い浮かべたはずです。

オファーによっては、「申し込む」よりも「試してみる」と書いたほうが心理的ハードルを下げ、反応が上がることもあります。「そんな表現で反応が変わるのか」と思うかも知れませんね。しかしセールスライティングの世界では、小さな言葉の表現によって反応が数十%から倍に上がった例がいくらでもあるのです。

小さな言葉を加えたり、表現を変えたりするだけですが、思いもよらない効果を発揮することがあるのです。原稿を作る際は、このことを思い出してください。
関連記事:CTAボタンに使えるマイクロコピーの書き方

9.フォントはゴシック体を使う

FAXDMはFAX機を通すため綺麗にプリントされるとは限りません。文字が潰れて読みにくくなることを想定して原稿を作るのがいいです。

読みやすいのはやはりゴシック体です。ゴシック体を基本に原稿を作ってください。

今はフリーのフォントでも使いやすいものがいくつもあります。

FAXDMの効果を最大化する3つのコツ

FAXDMはただ送るだけではもったいないです。FAXDMだからこその効果的な送り方があります。

1.ベストタイミングに送る

FAXDMは時間を指定して送信できます。この特徴を使わない手はありません。

効果的なタイミングは、「暇」or「ニーズ高」のときです。

暇な時間帯には従業員を休ませているところもあるため、決裁者がFAXDMを手に取る確率が上がります。また、暇な時間帯に送ったほうがじっくりとFAXDMを読んでもらえますし、忙しい時間帯に送るよりもクレームが減ります。

ニーズ高の時に反応が良くなるのは、想像に難くないと思います。大事なのはピークを見極めることです。「夏はニーズが高くなる」といったアバウトではなく、「8月7日の13時」とピンポイントで捉えるのです。こういったタイミングをFAXDMは狙えるのです。やらない手はありません。

2.追い打ち配信をする

もしFAXDMの反応が1%以上あれば、追い打ちFAXDMも検討してください。「限定30個 6個」「残り6時間」といったように、限定性が減りつつある様を見せれば、迷っている人の背中を押せます。

2回目の反応率は、1回目の4分の1~3分の1程度です。仮に4分の1だとして、それでも採算が合うようであれば試してください。

3.半年間以上の時間を置く

同じリストに連続してFAXDMを送ると、反応は下がっていきます。クールダウンの期間として、最低は半年間はほしいところです。

ただし、オファーが変われば話は別です。全く新しい提案になるため、クールダウンは必要ありません。

いくつかのオファーを用意して、順に送るのがいいでしょう。

FAXDMの5つのクレーム対策

前述したように、FAXDMはクレームが多いです。ですが、やり方次第では最小限に抑えられます。

1.インクを多量に使わないデザインにする

FAXDMを受けった人が怒る要因の一つは、インク切れです。「お前ん所のFAXのせいでインクが切れちまっただろう! どうしてくれるんだ、あぁ。インクを送ってよこせ、コラァ」と怒りの電話がかかってきます。ちなみにこれは、私が実際に言われた言葉です。

インクを切らす確率を減らすためにも、デザインはあまり黒を使わないようにしましょう。「背景黒塗りの白抜き文字」は控えるようにしてください。

先述したセールスレターなら、デザイン性を求めないため「背景黒塗りの白抜き文字」を使う場面は少なくなります。

2.「FAXDM不要」のチェック欄を設ける

申し込み記入欄に「FAXDM不要」のチェック欄は必ず設けておきましょう。FAXDMが嫌な方は、チェック欄にチェックして返信してくれます。これでクレームの数はずいぶんと軽減します。

お互いのためにも「FAXDM不要」は付けておきましょう。

3.電話番号を載せない

「FAXDM不要」のチェック欄があってもわざわざ電話してくる人がいます。そういう人は大抵怒っています。怒鳴られる確率は高いです。

そんな電話を受けずに済むよい方法があります。FAXDMに電話番号を載せないのです。これなら電話をかけたくてもかけられません。ただしこの方法も完璧ではありません。Webサイトなどを調べて電話をしてくる人もいるからです。

4.必ず相手のFAX番号を聞く

クレームの電話がかかってきたら、相手のFAX番号を忘れずに聞いてください。配信業者に番号を知らせておけば、次回からは配信されなくなります。

相手の文句を聞くことに意識が行ってFAX番号を聞けなかったら、さあ大変。FAXDMを再度送ってしまい、さらに怒鳴られる羽目になります。

5.クレーム処理をしてくれる業者にお願いする

最終手段は、クレーム電話の代行サービスの利用です。FAXDM配信業者の中には、そういったサービスを提供している業者もあります。多少コストはかさみますが、クレームに耐えられない場合は利用したほうがいいでしょう。

最後に、FAXDMは成功してからが重要

FAXDMは集客に成功したら終わりではありません。その後からが本番です。いかに有料商品を買ってもらうかが勝負です。

通常、無料から有料に切り替わる割合は10%と言われています。ですが、無料オファーの満足度が高く、適切なセールスができれば20%は超えられます。私自身27%の成約率を経験しています。

無料オファー(サンプル商品)と一緒に商品パンフレットを同封し、サンプルを使い終わる頃であろう1ヶ月後にDMを送りました。そういったセールス活動をしなければ、20%を超えることはありません。

せっかく集めたリストを無駄にしないためにも、セールス計画はしっかりと立てておきましょう。

FAXDM配信業者からも推薦されたFAXDM制作代行サービス

よかったらシェアしてね!
  • URLをコピーしました!

この記事を書いた人

深井貴明のアバター 深井貴明 セールスコピーライター

広島県在中。
1999年~2009年の約10年間、飲料水、化粧品、医薬部外品、エコ商品などを製造販売する会社に勤務。そこでコピーライティングに出合い、実践と研究を繰り返す。FAXDMだけで90日間に1,533件を新規開拓、2,000件に満たないリストから1億円を売り上げるなどの成果をあげる。
2009年からセールスコピーライター&コンサルタントとして活動を始める。東証上場企業、非上場の大手企業、アフィリエイト専門会社のコピーライターとして従事。ほか、個人事業主から中堅企業までの広告・販促物制作に携わる。
「進化心理学×行動経済学」の知見をセールスライティングに落とし込んだ独自の理論を提唱している。

コメント

コメントする

目次