セールスライティングと相性のよい資格とスキル5選

「自分のセールスライティングの価値を高めたい」
そう考えているセールスコピーライターは多いはずです。

ライティングスキルを高めていくのが王道ですが、資格やスキルと組み合わせるのもお勧めです。差別化を図るためにも、スキルや資格を有しておいたほうがよいでしょう。

そこで今回は、セールスライティングと相性のよいスキルや資格について解説します。

この記事を書いた人
セールスコピーライター
深井 貴明

広島県在中。
1999年~2009年の約10年間、飲料水、化粧品、医薬部外品、エコ商品などを製造販売する会社に勤務。そこでコピーライティングに出合い、実践と研究を繰り返す。FAXDMだけで90日間に1,533件を新規開拓、2,000件に満たないリストから1億円を売り上げるなどの成果をあげる。
2009年からセールスコピーライター&コンサルタントとして活動を始める。東証上場企業、非上場の大手企業、アフィリエイト専門会社の専属コピーライターとして従事。ほか、個人事業主から中堅企業までの広告・販促物制作に携わる。
「進化心理学×行動経済学」の知見をセールスライティングに落とし込んだ独自の理論を提唱している。

目次

セールスライティングと相性のよい資格とスキル

  1. LP制作(デザイン+HTML/CSS)
  2. グラフィックデザイン
  3. 景品表示法/薬機法
  4. SEOライティング
  5. Web・SNS広告

一つずつ説明します。

1.LP制作(デザイン+HTML/CSS)

今、セールスライティングが最も使われる媒体は、何と言ってもLPです。おそらく、セールスライティングのマーケットの8割近くがLPでしょう。そのため、ライティングだけではなく、LP制作も一緒にできるほうが好ましいです。

クライアントの立場で考えてみてください。コピーだけ納品されるよりも、デザインまで完成されたLPを納品されたほうが助かるはずです。

もし自分でLP制作を行う場合、デザインスキルだけではなく、HTML/CSSの知識も必要になります。LPだけに特化したデザインやHTML/CSSの知識を学ぶだけなら、50~100時間もあれば身に付くでしょう(Webデザイン全般ならさらに時間はかかります)。

ただし、デザインは底がないため、ハマると抜け出せなくなります。本業であるライティングをおろそかにしない程度に留めるようにしてください。

【Web(LP)デザインが学べる(役立つ)資格】

Illustratorクリエイター能力検定試験
Photoshopクリエイター能力検定試験
アドビ認定プロフェッショナル
WEBクリエイター能力認定試験
ウェブデザイン技能検定

【LPデザインに特化した講座・スクール】

セールスデザイン講座

2.グラフィックデザイン

グラフィックデザインとは、紙媒体のデザインを指します。チラシやパンフレット、カタログや会社案内などがそうです。こちらも、できたほうが好ましいです。

「でも、LP制作がマーケットの8割なんでしょ。それなら、そこまで必要ないんじゃない?」と思われるかもしれませんね。

確かに、優先順位としてはLP制作のほうが上です。LP制作が、クライアントとの最初の取引になるでしょう。グラフィックデザインが活きるのは、その後です。LP制作を通じて信頼関係ができれば、「チラシもお願いしたい」と依頼がたまに来ます。また、グラフィックデザインができれば、「紙媒体の制作はいかがですか?」とセールスがかけられます。

Web全盛期の今でも、紙媒体がゼロという企業は少ないです。印刷しないにしても、見栄えのよい営業資料やカタログを作り、DL式にしている企業は多くあります。

Web(LP)デザインの知識があれば、グラフィクデザインはすぐに覚えられるはずです。

【グラフィックデザインに関わる資格】

DTP検定
色彩検定
Illustratorクリエイター能力検定試験
Photoshopクリエイター能力検定試験
アドビ認定プロフェッショナル

3.景品表示法/薬機法

セールスライティングはその性質上、強い言葉を選びがちです。一歩間違えば、法律に抵触してしまう恐れがあります。もし、納品したコピーが何かしらの法律に引っかかり、クライアントに迷惑をかけでもしたら目も当てられません。そんなことにならないためにも、法律については知っておいたほうが無難です。

押さえておきたい法律は、2つあります。
一つは、「景品表示法」です。「景品表示法」が適応されない業界はないため、最低限押さえておきましょう。「最低限」と書いていますが、不勉強なセールスライターは数多くいます。

もう一つは、「薬機法」です。薬機法は「身体に触れるもの、入れるもの」を扱う商品やサービスが対象になります。化粧品や健康食品などがそうです。これらを扱う企業はごまんとあります。企業も薬機法には神経を尖らせていて、専門知識のあるライターに書いてもらいたいと思っています。

【景品表示法/薬機法の資格】

景品表示法務検定試験(一般社団法人 全国公正取引協議会連合会)
KTAA(景品表示法)検定資格(一般社団法人薬機法医療法規格協会)

薬機法管理者資格(株式会社薬事法ドットコム)
YMAA(薬機法)検定試験(一般社団法人薬機法医療法規格協会)
株式会社薬事法ドットコム(合同会社B&H Promoter’s)

4.SEOライティング

セールスライティングが販売なら、SEOライティングは集客です。どちらが欠けても成立しません。喩えるなら、フォークとナイフの関係です。

営業の幅も広がります。
LP制作を依頼してきたクライアントにSEO記事を提案するもよし。SEO記事を依頼してきたクライアントにLP制作を提案するもよし。SEO記事が書けるなら、クライアントとは長い付き合いができるため、LP制作を受注する機会も増えます。

セールスライティングが一通り書けるようになったら、SEOライティングも書けるようにしておきましょう。

【SEO(Web)ライティングに関する検定】

WEBライティング技能検定(一般社団法人日本クラウドソーシング検定協会)
Webライティング能力検定(一般社団法人日本WEBライティング協会)
Webライター検定(クラウドワークス)
ライティング(基礎)(ランサーズ)
プラチナライター試験(サグワークス)

5.Web・SNS広告

今日作ったLPから即日売り上げる方法があります。それはWeb・SNS広告です。

Web・SNS広告と一口に言っても多種多様です。
Web広告の代表であるGoogle広告だけでも、検索連動型広告(リスティング)、ディスプレイ広告、動画広告(YouTube)があり、そこからさらに細分化されます。Yahoo広告も同様です。

SNS広告もFacebook&Instagram、Twitter、TikTokとあります。それぞれ設定の仕方が異なるため、慣れる必要があります。

正直、一番市場の広いGoogle広告を扱えるようになるだけでも、相当な時間を要します。機械学習による自動化も進んでいますが、まだまだ完璧ではありません。

これらすべてを完璧に使いこなせている人はそう多くないはずです。何を隠そう、私自身も度重なる仕様変更や機能追加に付いていけず挫折した口です。やるなら、2つが限界でしょう。

多種多様で難しいからこそ、ニーズは高いです。適切な広告の選定と運営ができれば、重宝されること間違いなしです。一度、運営を任されれば、長い付き合いになります。

【Google 広告の認定資格】

Google 広告の検索広告認定資格
Google 広告のディスプレイ広告認定資格
Google 広告の動画広告認定資格
ショッピング広告認定資格
Google 広告「アプリ広告」認定資格
Google 広告測定認定資格

【Yahoo!広告 認定資格】

Yahoo!広告 ベーシック
Yahoo!広告 検索広告 アドバンスト
Yahoo!広告 ディスプレイ広告 アドバンスト

【フェイスブック広告 認定資格】

Meta認定デジタルマーケティングアソシエイト
Meta認定メディアバイイングエキスパート

王道を突き進みたいあなたへ

「スキルや資格の掛け合わせではなく、セールスライティングだけを極めたい」

そんな方にお勧めするのは、

  1. 文章力
  2. 心理学
  3. マーケティング&セールス

の3つです。

1.文章力

文章力は、セールスライティングに限らず、すべてのライティングの基本です。基礎となる文書力が弱ければ、文法的におかしかったり、表現が間違っていたりします。

日本の学校では、文章の書き方を教えてくれません。つまり、誰一人としてしっかりと教育を受けた人はいないのです。一度ここで、基礎から学んでみるのもいいでしょう。

【文章力の検定】

文章読解・作文能力検定(公益財団法人 日本漢字能力検定協会)
漢字検定(公益財団法人 日本漢字能力検定協会)
日本語検定(特定非営利活動法人 日本語検定委員会)
論理文章能力検定(一般財団法人 基礎力財団)

2.心理学

心理学は幅が広く、的を絞って学ばなければ時間を無駄にします。セールスライティングに役立つ知見が手に入る分野は、行動経済学、行動心理学、進化心理学の3つです。こちらの3つは、書籍からでも十分に学べます。

特にビジネスと親和性が高いのは、「行動経済学」です。学ぶなら、間違いなくここからです。元々、経済学から発展した学問なのでビジネスとの相性がよいのです。

次に学ぶなら、進化心理学がお勧めです。
行動経済学に限らず、ほとんどの心理学は「人には◯◯という心理作用がある」といった証明までしかしません(できない)。進化心理学は「なぜ、そのような心理作用があるのか?」まで踏み込みます。進化生物学の観点から、心理作用を解明していくのです。

進化心理学は、経済活動における心理学をメインに扱っているわけではないため、ビジネスに直接的に役に立つものばかりではありません。しかし、間違いなく人間心理について深く理解できます。

3.マーケティング&セールス

セールスライティングは、マーケティングの一環です。つまり、セールスライティングは、マーケティングを理解していることが前提となります。もし、マーケティングへの知識が乏しいのであれば、マーケティングから学んでください。

また、セールスについても知っておく必要があります。理想を言えば、実際にセールス経験を積んだほうがいいです。なぜなら、セールスライティングは、文字を使って商品を売るセールス活動だからです。

セールス経験があれば、お客を具体的にイメージできます。こう言ったら喜ぶだろうな。こう言ったら嫌がるだろうな、と。ペルソナを設定してもお客像がイメージできないのは、セールス経験が少ないためかもしれません。

そういう意味においては、セールスマンのほうがWebライター上がりよりも、セールスライティングへの素養がずっとあります。

マーケティングやセールスは書籍で十分学べます。逆に書籍がありすぎて困るぐらいです。古典や名著と呼ばれるものから読んでいくといいでしょう。
関連記事:セールスライティングに欠かせない、たった一つのスキルとは

まとめ

セールスライティングと相性のよい資格とスキルを紹介しました。
こうして並べてみると、学ぶものがたくさんあることが分かります。「誰でもすぐに稼げる」といった触れ込みが多いセールスライティングですが、まともなコピーを書こうと思えば、それなりの勉強が必要になります。軽いノリで始めた人も、始めようと考えている人もいるかも知れませんが、奥の深い世界ですから!

関連記事:ドラクエに学ぶ、セールスコピーライターのキャリアアップ戦略

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広島県在中。
1999年~2009年の約10年間、飲料水、化粧品、医薬部外品、エコ商品などを製造販売する会社に勤務。そこでコピーライティングに出合い、実践と研究を繰り返す。FAXDMだけで90日間に1,533件を新規開拓、2,000件に満たないリストから1億円を売り上げるなどの成果をあげる。
2009年からセールスコピーライター&コンサルタントとして活動を始める。東証上場企業、非上場の大手企業、アフィリエイト専門会社のコピーライターとして従事。ほか、個人事業主から中堅企業までの広告・販促物制作に携わる。
「進化心理学×行動経済学」の知見をセールスライティングに落とし込んだ独自の理論を提唱している。

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